解説
選択肢の吟味において、「×・△・?」を選択肢の該当箇所に付けていきます。×は「これはちゃうやろ」、△は「ちゃうかもしれん」、?は「びっみょ〜」って感じです。
問1 正答③
Xは「世間が寇準(私)を議するのは、どのようであるか」と言う感じです。それに対する嘉祐の返事は「世の人は皆、あなたが今にも朝廷に入って宰相になるだろうと言っています」というものですので、②「非難する」⑤「批判する」はあまり適切ではありません。①「相談する」もあんまり合わないな〜という感じですね。正答である③「論評する」が一番ニュートラルで選びやすいです。
Yは「古来、賢い宰相が功績を立て、人々に沢することができる理由は、君臣の関係が互いに水と魚のようであるからである」です。現代日本語では、「沢」はあまり動詞として使わない感じがしますが、「贅沢」「潤沢」「光沢」といった語もありますので、なんかいい感じがします。④「物資を供給する」というほど具体的な話ではなく、③「恩恵を施す」くらいがちょうどいいかと思います。
問2
Ⅰ 正答①
全体を読んでからの方が選びやすいかと思います。とりあえずですが、「嘉祐は、平時は愚かなようだったが、寇準だけはこれ(=嘉祐の本当のところ)を知っていた」となり、「普段は愚かな感じだったけど」から繋がるのでおそらく嘉祐は愚かではないと思います。これで③と④は削れます。
本文最後、「元之は文章は天下に冠たりと雖も、深識遠慮に至りては殆ど吾が子に勝る能はざるなり(=王禹偁は、文筆においては天下一だが、深い見識や思慮においては、我が子に勝てないだろう)」とありますので、嘉祐の優れている点は文筆においてではなく、その深い思慮についてですので、⑤は外れます。また、「乱世には」という限定も、本文全体としてされていませんので、②も外れます。残りが①です。
Ⅱ 正答③
間違えました! あんまり何も考えずに⑤を選んじゃいました……笑
「知」は「知る」だけでなく、「治める」みたいな意味もあるらしいです。「知事」は「ことをおさめる」人なのですね。で、なんで⑤じゃないかという話なのですが、「(寇準は)開封府で嘉祐と知り合った」とするには、副詞を示す「於」といった置き字があった方が良いという点と、「知」の下に来る目的語が「嘉祐」であるべきという点が言えるかと思います(「準知嘉祐於開封府」という具合です)。そうなってないので⑤ではないというわけです。③は「寇準が開封府を治めていたころ」のような形で、目的語と述語のはまりが良いということですね。それ以外の選択肢はあんまり文脈に合いません。
蛇足ですが、Ⅰの「知」とⅡの「知」がちょっと違う働きをしてるよ〜ってのも設問の妙だったのかもしれません! 解説を書く段階になるまで気付かんかったけどね。
問3
(i) 正答④
これまた厄介です。核となる句法と語のまとまりがどうなりそうかを考えながら、選択肢から選ぶんではなく白文で概ね当たりをつけてから選びましょう。
一文目の「不若」は「しかず」でしょう。「若」は仮定の「もし」にもなりますが、その場合は文頭にやって来るはずです。「未為相」は再読文字で、「未だ相と為らず」というまとまりを作りそうです。二文目は「則ち」が入っていますので、「〜則ち、〜」と前後に分けて、後半は主述で「誉望は損なわれる」とまとめます。この辺りを組み合わせていくと④になります。
(ii) 正答③
否定語が多く入っているのでややこしいですが、「未だ相と為らざるに若かず」は「まだ宰相にならないに越したことはない」=「まだ宰相にならないのが一番良い」です。「未だ〜打消」とを「〜に若かず(〜に及ぶものはない)」の合わせ技となりますが、ちゃんと切り分けて考えればなんとかなります。(i)で書き下し文をちゃんと選べなかったとしても、文脈で解けないことはないですが、相当難しいかと思います(傍線部Cのあたりまで適切に解釈できれば、寇準と皇帝の関係が抜群に良いわけではないという点から、嘉祐が「寇準はまだ宰相にならない方が良い」と言っているんだと分かります)。
問4 正答③
前後の内容から解けます。傍線部Bの前後で取ると、「古来、優れた宰相が功績を挙げて民に益をもたらせたのは、主君との関係が水と魚のようなものだからだ。このゆえに言葉は聞かれ、計画は従われ、そうして功名は素晴らしいものとなる」となります。宰相と主君の関係の話をしていますので、宰相の言葉や計画が主君によってちゃんと受け入れられ(聞かれ)、従われるという話かと思います。
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