京都大学文学部 特色入試体験記

こんにちは。特色入試で京大文学部に合格して大学院まで行き、現在は教育系の企業で働いているジョンと申します。今となっては昔のことですが、皆さんの参考になればと、特色入試の思い出を振り返りたいと思います。

かなり年数が経ってしまっているので、今の入試対策の参考になるかは正直ビミョーですが、文学部の特色に興味がある人はぜひ読んでいってください。

目次

京大文学部の特色入試について

特色入試とは、京都大学の総合型選抜として、一般試験とは別の選抜方法を各学部が定め、共通テスト+その試験で合否を出すものです。

本特色入試では、高大接続と個々の学部の教育を受ける基礎学力を重視し、

  1. 高等学校での学修における行動と成果の判定
  2. 個々の学部におけるカリキュラムや教育コースへの適合力の判定

を行い、1と2の判定を併せて、志願者につき高等学校段階までに育成されている学ぶ力及び個々の学部の教育を受けるにふさわしい能力並びに志を総合的に評価して選抜します。

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/admissions/tokusyoku (2023/4/2参照)

文学部では、提出書類による1次選抜ののち、2次選抜では以下の2つの観点をA〜Cの3段階評価し、「①②両方がA評価」かつ、「共通テストの点数が概ね760点以上」で合格です。

  • 提出書類および学びの設計書に関する論述試験
  • 論文試験

提出書類

提出書類は「学びの設計書」「調査書」「学業活動報告書」です。

学びの設計書は、いわゆる志望動機書みたいなものですが、「どういうきっかけで何を学びたいと思っていて、どのように学びたいと思っていて、それをどう将来に活かしたいと思っているか」を一連で述べるものです。

スケジュール

私が受験した頃は特色入試のスケジュールがバグっていて、

1月半ばに共通テスト(当時はセンター試験)を受験
→2月頭に特色入試2次選抜
→2月半ばに特色入試合否発表
(→もし落ちてたら2月下旬に一般前期試験受験)

という感じでした。やっべ〜。

私も特色入試に落ちていたら一般前期で京大文学部を受ける予定だったので、2週間弱で切り替えて一般前期を受けないといけないという、今振り返るとかなり受験生に負担がかかるスケジュールですね……。今は12月に2次選抜をするので、そんなスケジュールではないです(よかった)。

どんな対策したの?

①提出書類作成

調査書と学業活動報告書は先生が作ってくれるのでお願いしました。

学びの設計書は大変苦労しました。学びの設計書は、上述したように「どういうきっかけで何を学びたいと思っていて、どのように学びたいと思っていて、それをどう将来に活かしたいと思っているか」を書くものです。私は高3当時から(のちの専門である)言語学をやりてぇ〜と思っていましたが、大学に入ったことはなかったのでどうやって学べるのかはよくわかっておりませんでした(それはそう)。

結局、京大文学部〜文学研究科に在籍してみて後の感想でもありますが、学びの設計書は(アピールしようとして)高3時点の自分の知識や経験のひけらかしになるのは正直よくないと感じます。

そもそも、先生方はその道を数十年単位で考えたり悩んだりされてきた人たちであるわけで、高3時点の知識や経験の薄さなんて比になりません(それは当然であり、悪いことではありません。なんなら大学生になっても到底敵いません)。

どちらかというと、自分がその学びの分野について、どういう風に面白そうだと感じているのかや、どういう風に自分の力としていきたいのかといった「思い」ベースの話ができた方が好まれそうな気がします。

2022年度の特色入試のポスターのスローガンも「求む! すんごい意欲。」なので、たぶん意欲がいちばんだいじ。

その「思い」のきっかけとしての経験は書く必要があると思いますが、知識量や経験量のバトルではないという点は意識して、自分の学びへのモチベーションを先生方にぶっつけてやりましょう。

まぁ〜これはあくまで大学を出た私の感想で、高3の私はしゃにむに頑張っていました。担任(国語の先生)の3回ほどの添削→書き直しののち、「ちょっと良くなってきたから学年主任(国語の先生)にも見てもらうか〜」となり、渾身の冒頭から「これでは弱い」という赤字に始まり真っ赤になって返ってきた第4稿を懐かしく思い出します。笑

結局、自分がどういうきっかけで言語に興味を持ったかという点や、言語ってこういう力があるよね、みたいな話を書いて、それをどう活かしていきたいかみたいな感じでまとめた記憶があります。

②試験対策

私が受験したのは特色入試1年目だったので、過去問が存在しない年でした。文学部が公表していたサンプル問題によって、英語の課題文が出るということは知っていたので、とりあえず英単語の勉強を普段通りにしていました。

今振り返って対策をするとすれば、以下の3つの観点で対策をするのが良いかと思います。

  • 難解な日本語の課題文に食らいつく力をつける
  • 英語の速読力をつける
  • それらの素材を組み合わせて自分の意見を言葉にする力をつける

①は、早いうちから京大の国語の課題文を読み、記述問題と取っ組み合いをするのが一番良い気がします。本サイトでも京大国語のオリジナル解答例・解説をかなり詳細に書いていますので、助けになればご利用ください。

②は、英単語をしっかり地道に覚えることが個人的には何よりです。
私は「英単語→日本語訳」で覚えるのではなく、「日本語訳→英単語を頭の中で綴れる」まで覚えるようにしていたのと、派生語を元となる語から派生で変換するのではなく、派生語の形で丸ごと覚えるという点はかなりがんばっていました(頭の中で派生のプロセスを考えなくて済むので、そっちの方が速い)。

③は正直訓練かな〜と思います。過去問をじっくり時間をかけてでもいいのでやってみて、国語の先生なりに見てもらうとかじゃないでしょうか……。

当日どうだった?

当日は京大の学食でおろしポン酢ハンバーグを食べてから出陣しました。試験前や休憩中はチョコをパクパク食べていました。

サンプル問題よりも課題文が明らかに長く、少しテンパった記憶もありますが、とりあえずしっかり書き切っていくことに努めていました。

小話なのですが、論述試験本番の私はなぜだか制限字数を錯乱しており、90分で指定字数の倍の量を書かなければならないと誤解して手を動かし始めました。するとみるみる埋まる下書き原稿用紙。30分くらい経って「何かおかしい」と気づき、自分の誤解に気づきました。笑 ハプニングがあっても慌てない。

特色入試当日の下書き原稿用紙の画像です。修正跡が多くあります。
当日の下書き原稿。制限字数の誤解に気づき、削るために大量に線で消しています。

特色入試を考えるのなら

京大文学部の特色入試を考えるのであれば、一般入試の国語と英語の問題に早めに(3年の夏くらいから)触れること、つまりそれに触れられるくらい基本的な(現文・古文)読解力、英単語力を先んじてつけておくことが前提となるかと思います。

そのうえで、自分が高校の学びの中で考えてきたことや、自分の興味について広げてきたことを文学部の先生らにぶっつけてやりてえ~と思えるような人には、十分に挑戦の価値がある入試方式かと思います。がんばってくださ~い!

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